中古で買った車を売ろうとしたとき、「修復歴はありますか」と聞かれて迷うことがあります。自分が乗っていた間のことは分かっていても、その前の状態まで断言できない場合があるからです。
そのときは、購入時に受けた説明、自分が把握している出来事、分からないことを分けて伝えてください。不明な部分を埋めるために「たぶん、ありません」と推測する必要はありません。
「修理した」と「修復歴がある」を、自分だけで結びつけない
日本自動車査定協会の案内では、修復歴は車体の骨格部位の損傷・修復に関わる判断です。小さな傷の補修など、すべての修理がそのまま修復歴に当たるわけではありません。
一方で、名称を正確に判断できなくても、知っている事故や修理を省いてよいということではありません。「左側をぶつけて修理した」「何を交換したかは分からない」と、把握している事実をそのまま伝え、現車と資料を見てもらいましょう。
査定前に作る、3つのメモ
1.買ったときに、どのような説明を受けたか
「購入店では修復歴なしと説明された」「修復歴について説明されたか覚えていない」など、購入時の記憶を整理します。売買契約書、車両状態の説明書、購入時の見積書などが残っていれば、記載も確認してください。口頭で聞いた内容と、書面に書かれた内容は分けておきます。
2.自分や家族が使っている間に、何があったか
事故、接触、修理、不具合、災害による被害など、分かる範囲を振り返ります。家族で共有していた車なら、自分が運転していない期間の出来事も確認してください。日付が曖昧なら「昨年の春ごろ」など、曖昧であることが伝わる書き方にします。
3.手元にある資料と、ない資料は何か
修理の請求書や明細、点検整備の記録などがあれば、どの資料が何の作業に関するものかを並べます。資料がない期間もメモしておきます。記録が見つからないことだけで、修復歴がある・ないのどちらかに決めることはできません。
査定時の伝え方の例
「中古で購入した際は、修復歴なしと説明を受けました。購入前の詳しい記録は持っていません。購入後は右側のドアを修理しています。明細はこの書類です。修復歴に当たるかは分からないので確認してください」
この形なら、何を知っていて、どこが未確認なのかが伝わります。申告書へ記入する際も、用語や選択肢に迷ったらその場で担当者に説明し、記載内容を確認してください。署名前に、伝えた内容が書面へどう反映されているかを見直しましょう。
契約後に説明が食い違ったら、根拠と書面を確認する
JPUCは、購入時に修復歴なしと説明され、使用中にも事故・修理がなかった相談事例について、申告義務違反には当たらないとの見方を示しています。同事例では、買取業者に具体的な説明を求め、一方的な減額にそのまま応じず、契約金額での履行を求めるよう案内しています。ただし、これは掲載事例への回答であり、個別の事情や契約によって対応は異なります。
食い違いが生じた場合は、指摘された部位と判断の根拠を書面で確認し、購入時の資料・査定時の申告・契約書を揃えて相談してください。「修復歴を知らなかったから、どの契約でも減額されない」と一律には判断できません。困ったときの窓口は、JPUCの相談事例と車売却消費者相談室の案内をご覧ください。
よくあるご質問
修理の明細をなくしたら、何も説明できませんか?
記憶している時期・場所・修理内容を、分かる範囲で伝えてください。推測で部品名を決めず、資料がないことも添えます。
買ったときの「修復歴なし」という説明を、そのまま伝えてよいですか?
「購入時に、そのように説明された」と伝えます。過去の説明と、今回の車両確認で分かることは区別してください。
家族が運転していた車は、誰に確認すればよいですか?
実際に使っていた方へ、事故や修理、不具合などを確認してください。確認できていない期間がある場合は、その点も査定担当者に伝えます。
エムネットの所在地・営業時間はアクセス案内で確認できます。店舗の動画はエムネット公式YouTubeをご覧ください。
参考:日本自動車査定協会兵庫県支所「Q&A」、上記JPUC相談事例。確認日:2026年10月14日。本記事は査定前の情報整理の案内です。個別の車両判定や契約上の判断は、現車・資料・契約内容に応じて行われます。
