庭や倉庫に置いたままの車を手放すとき、「エンジンがかからない」と伝えるだけでは、引き取り方法までは決まりません。鍵の有無、タイヤや周囲の状態、搬送車が近づける場所まで分かると、無理のない搬出方法を検討しやすくなります。

この記事では、長く使っていない車、事故・故障で自走できない車、車検が切れた車について、引き取り前の準備を詳しく整理します。買取の相談窓口や対応案内はエムネットの事故車・不動車の買取案内をご覧ください。

「始動しない」「走れない」「公道を走れない」は別の確認

現在分かっている状態相談時に伝える内容
エンジンが始動しない最後に動かした時期、以前からあった症状、警告表示の記憶など。原因が不明なら不明のままで構いません。
始動するが走行できない事故による損傷、タイヤの向きやへこみ、液漏れ等、既に分かっている状況。動くか確かめるための試運転は不要です。
車検が切れている車検の期限と登録の状態。エンジンが動いても、そのまま公道を走って届けることはできません。
長期保管で状態が分からない保管期間、屋内・屋外、鍵と書類の所在。始動や移動を試さずに、見える範囲の写真から相談できます。

「バッテリーだけ替えれば走れるはず」と原因を決めつけないことも大切です。JAFのエンジンがかからない場合の案内でも、症状に応じた確認が分かれています。原因不明の車を売却のためだけに修理する前に、現状と費用を相談しましょう。

写真は車の外観に加え、道路から車までの経路も

撮影は安全に立てる場所から行い、車の下へ入ったり、無理に車を動かしたりする必要はありません。次のように全体と細部を分けると、車だけのアップ写真より周囲の条件を共有しやすくなります。

  • 車の全体:前・後ろ・左右。周囲との間隔が分かる位置から撮ります。
  • タイヤと車輪:空気が抜けているように見える、地面に沈んでいる、車輪が大きく曲がっているなど、見える状態を伝えます。
  • 道路からの入口:門、曲がり角、通路の幅、段差。安全に分かる範囲で、おおよその幅も添えます。
  • 車の上と周囲:カーポート、低い屋根、電線、樹木、隣の車や物置。搬送車や作業の空間に関わります。
  • 地面:傾斜、砂利、土、ぬかるみ。雨が降ると通路の状態が変わる場合は、その点も伝えます。

徳島西部や香川のご実家に車を残し、離れた場所で暮らしている方は、立ち会える家族や敷地の管理者も確認しておくと段取りが立てやすくなります。道路幅を測るために交通のある車道へ出るなど、危険な確認はしないでください。

鍵・ハンドル・ブレーキの状態は、分かる範囲で伝える

鍵がない、ドアが開かない、タイヤが固定されたままなどの状況は、搬出方法に関わります。ただし、ロック解除やブレーキの操作を自分で試す必要はありません。「鍵はあるが動作未確認」「最後に駐車してから触っていない」という情報でも役立ちます。

ハイブリッド車や電気自動車、事故・冠水のある車は、その情報も先に伝えてください。外から状態が分からない配線や電池周辺に触れたり、繰り返し始動を試したりせず、現場の状態を確認できる専門業者に判断を任せます。煙や強い異臭など危険がある場合は近づかず、緊急対応を優先してください。

引き取りを決める前に、費用と作業範囲を確認する

車両の買取額と、搬送・搬出の条件は分けて確認します。見積もりや契約の確認では、次の項目を同じやり取りの中に残すと認識違いを減らせます。

確認する項目聞いておきたいこと
車両の金額現車確認前の参考額か、状態確認後の合意額か。税・保険等の取扱いが別か。
搬送・特殊作業通常の積載で運べるか。車輪の固着、狭い通路、吊り上げ等がある場合に、別の作業や費用の見積もりが必要か。
現場への立ち入り敷地の管理者の了解、立ち会い、鍵の受け渡し、作業可能な時間帯。
車内や取り外す機器私物、ETCカード、取り外して残したい機器の扱い。取り外しを誰が行い、費用が発生するか。
書類と完了確認所有者・登録状況に合う書類、名義変更や抹消の担当、完了を何で確認できるか。

機器の取り外しや片付けは、車が安定しているか、安全に開けられるかを確認してから行います。費用や対応範囲は車両・場所で異なり、ここに挙げたすべての作業を一律に無料で行うという案内ではありません。税や名義変更の完了確認は、売却後の入金・名義変更・還付の確認で詳しく扱っています。

ロードサービスと、売却のための搬送を混同しない

ロードサービスは、車を希望する場所へ運ぶ一般の運送サービスと同じではありません。JAFは、ナンバープレートのない車両や、自賠責保険の期限が切れた車両などについて、ロードサービスを断る場合があると案内しています。車検切れも原則として対象外ですが、放置すると交通の円滑を阻害するなどやむを得ない事情があり、自賠責保険の期間内である場合には例外があります。条件はJAFの対象車種・利用上の注意で確認できます。売却のための搬送に利用できるかは、JAFへ事前に確認してください。

会員であることだけを理由に、長期保管車を売却先まで無料で運べるとは判断しないでください。任意保険に付帯するサービスも、契約先へ対象と搬送条件を確認します。引き取り日時は、売却先と搬送を担当する側の両方で合意してから決めましょう。

実際の記録でも、状態と運び方は一件ずつ異なる

エムネットの店長ブログには、エンジンは始動しても事故による損傷で自走できず、レッカー車で店舗に搬入されたスズキ・セルボの買取記録があります。また、1年間使用せず動かなくなったスズキ・モレ50ccは、自宅へ伺い、軽トラックに積載して引き取った記録があります。

これらはそれぞれの車両と現場の記録です。車と原付では大きさや搬送方法も異なるため、同じ方法がすべての車両・場所に使えるわけではありません。車両状態と対応を整理した事故車の買取実績、バイクの買取実績から、元ブログの記録も確認できます。店舗の公開動画は公式YouTubeに掲載しています。

よくある質問

動くか分からないまま相談してよいですか?

はい。最後に動かした時期と、現在分かっている状態を伝えてください。確認のためだけに始動・試運転・押し出しを行う必要はありません。写真で把握できない点は、現地確認の方法を相談します。

引き取りやすいように、先に路上へ出しておくべきですか?

自己判断で移動させず、今ある場所を伝えてください。ブレーキや車輪の状態が不明な車を押したり、坂道で動かしたりすると危険です。公道へ出すことで車検や交通の問題も生じるため、搬出担当者の判断を先に確認します。

名義人が亡くなっていて、車も動きません。どちらから相談しますか?

両方の事情を最初に伝えてください。搬出できることと、売却・抹消する権限があることは別です。普通車の相続手続きまたは軽自動車の相続手続きを確認し、必要書類と搬送方法を並行して整理します。

情報確認日:2026年10月3日。JAFの公表資料と、エムネットの公開済み個別記録を参照しています。故障原因の診断や、個別の搬送可否・費用を確定するものではありません。